教室概要

当科は、心臓血管外科、胸部・呼吸器外科、小児外科などのスタッフにより、良質で安全な医療の提供に努めています。また内科、小児科、麻酔科、放射線科とも密に連携をとり、人工心肺装置を操作する専任の臨床工学技士や看護スタッフとともにチーム医療を重視しています。その最新の治療成績は高く評価されており、山梨県の医療の中心的な役割を果たしているとともに、一部は県外の医療機関からの紹介も受け入れています。

教室紹介

山梨大学医学部第二外科は心臓血管外科、胸部・呼吸器外科、小児外科それぞれの専門をもつスタッフおよび研修医が在籍しております。2015年3月より中島博之教授をむかえ、現在の体制となりました。

中島教授と医局員医師たち

スタッフ紹介

山梨大学第2外科所属の医師一覧です。
中島 教授

教授挨拶

第二外科教授、中島です。診療科長として、皆様にご挨拶申し上げます。・・・

沿革

山梨大学医学部外科学講座第2教室は、1983年4月に旧山梨医科大学外科学講座第2教室として上野明教授(現名誉教授)のもとに開講されました。1983年10月には附属病院が開院し、附属病院第2外科としての診療を開始しました。1986年春に山梨医科大学第1期生が卒業し、その後は本学の卒業生を中心に医局員も増加して、現在までの在籍者は約80人になります。

1992年6月に多田祐輔教授(現名誉教授)が着任、2002年には旧山梨大学との統合により名称が変更されました。2003年9月には松本雅彦教授が着任、さらに2015年3月に中島博之教授が着任され、現在に至っています。当初は,いわゆる「大外科教室」を掲げて,消化器外科や一般外科を含む外科全般を担当していましたが、徐々に組織が改編され、現在は、心臓血管外科、胸部・呼吸器外科、小児・内分泌・乳腺外科のスタッフにより、診療、教育、研究が行われています。

活動と特色

診療面では、山梨大学医学部附属病院第2外科として心臓血管外科、胸部・呼吸器外科、小児外科、内分泌・乳腺外科の外来および入院診療を行い、最新で安全な医療の提供に努めています。また緊急手術を要する患者さんも積極的に受け入れています。さらに、山梨県内の多くの基幹病院では、当教室に在籍する多くの医師が活躍しており、地域医療にも大きく貢献しています。県内のみならず、東京都、新潟県等の関連する施設にも医師を派遣しています。

教育活動としては,山梨大学医学部で講義や臨床実習を通じて学生教育を行っており、大学院では博士課程学生を指導しています。また、本学看護学部や学外の看護学校でも講義を担当しています。さらに、これまでにインドや中国から留学生を受け入れ、中国の医科大学教官のための短期研修も行うなど、国際交流にも努めてきました。最近は、県内の複数の高校への出張講義も行っており、多くの高校生に山梨県の医療に関心をもってもらえるよう、様々な取り組みもしています。また、附属病院においては、卒後臨床研修プログラムに基づき、1年目、2年目の臨床研修医に対する専門的指導を行っています。

研究活動は、病理学、薬理学といった本学の基礎系講座とも連携しながら行っており、大学統合をいかして工学部との共同研究も進めています。さらに米国を中心に海外へも定期的に医員を派遣しており、血管新生に関する研究を行っています。これまでに国立循環器センターや国立がんセンター等の国内の専門機関で研鑽を積んだ教室員もいます。

こうした活動は,それぞれの専門領域ごとに分かれたチームを中心に行っていますが、一方で症例検討会等は全て合同で行い、第2外科として専門領域を越えた協調体制を維持しています。現在の医療は高度に専門化されていますが、一方で高齢者や乳幼児を含む重症な患者さんが増加し、幅広い知識と多様な治療手段を組み合わせた総合的治療が不可欠となっています。多角的な視点で一緒に議論し、日々の診療に取り組むことで、安全できめ細かな医療が提供できるものと考えています。また,従来の常識に囚われない斬新な発想で研究を遂行するためにも、有意義な体制であると考えています。

医療をとりまく情勢は目まぐるしく変わり、幅広い知識と最新の医療技術を兼ね備えた、バランスのとれた医師が求められています。我々は,医療の原点を忘れることなく、新しい外科学の探求、発展に寄与し、地域社会に貢献しうる次世代の医師の養成に、今後とも努めてまいります。